常任幹事挨拶

大塚メディカルデバイス株式会社 内藤真策

photo_naito2

2004年から常任幹事を務めています内藤です。

薬物動態談話会は薬物動態を指向する産官学のメンバーが集まり、最新の課題を議論し、周辺領域の知識を吸収し、また人材を育成しています。

本会は製薬企業の法人会員を中心に運営し、薬物動態分野で長く主体的な役割を担ってきました。

薬物動態学はくすりの動きを濃度として示すことができ、薬理作用、毒性作用、医療現場の中で、優れた医薬品を患者さん届けるために重要な指標となります。

今後も、薬物動態談話会の議論の中に、個々の専門領域を持ち寄り、有効に生かすことに注力したいと考えています。皆様のご指導とご鞭撻をよろしくお願いいたします。

田辺三菱製薬株式会社 久米俊行

photo_kume

皆さん、いつもお世話になっています! 常任幹事の久米です。

薬物動態談話会は、薬物動態分野に関連のある民間企業がアイデアを出し合い、官学の協力を得ながらの情報発信と業界内外の人脈形成の機会を提供するユニークな会です。

本会の年間行事は、

  1. 新入社員や異分野の会員を対象とした薬物動態の基礎を学ぶ講習会
  2. 当該分野の研究に活用可能な最新の技術や知見を紹介するシンポジウム
  3. 医薬品の申請業務に不可欠なレギュレーションに関する情報交換

など、会員の様々ニーズを取り入れた企画から構成されています。

これらの企画を実現し、よりスムーズな運営と意見交換を促進するために、微力ながら常任幹事としてサポートすると共に、私自身も皆さんと一緒に勉強させて頂きたいと思います。

本会へのご参加や各種イベントへのご要望などありましたら、お気軽にお声掛け下さい。

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 佐藤正延

皆様、平素より大変お世話になっております。2020年より常任幹事を務めます、佐藤です。どうぞよろしくお願いいたします。

近年の創薬及び医薬品開発において利用できるデータやツールの増加に伴い、今後の医薬品開発は、患者さんを中心とした個別化医療を目指す時代に入っていくと理解しております。

個別化医療を実現する上で患者さんの薬物動態を把握することは必須であり、薬物動態学の意義はよりいっそう増すものを思いますが、いかがでしょうか。

私は、PMDAでの新医薬品審査、MSD株式会社での臨床開発(臨床薬理領域)を経て、現在は日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社の薬物動態安全性研究部で働いております。

薬物動態談話会の活動に、医薬品審査、臨床開発の経験も活かしていきたいと思います。

談話会の各種イベントを通して、皆様とお会いし、現在、そして今後の創薬、医薬品開発と薬物動態について議論・意見交換できることを心より楽しみにしております!

 

第一三共株式会社 渡邉伸明

2020年10月から常任幹事に加わりました渡邉です。

近年の薬は、安定同位体研究会設立当初の頃とは様変わりしたものが多く、新たなモダリティが創薬研究開発段階でも中心になりつつあります。そんな中、我々の薬物動態研究のやり方も、これまでのそれとは違ったアプローチや考え方、方法論が必要となってきています。しかし、依然として、薬効・安全性における薬物動態研究は重要なものであるという本質は変わらないと思っております。

この談話会は、皆さんそれぞれのゴールは違うかも知れませんが、それぞれの専門性や経験の中で思いついたアイディア、疑問や意見を、形式張らないで述べる、くつろいで会話を交わすことという<談話>を通じて、何かを新しく発見をする場だと思います。

私も薬物動態研究者の一人として、この談話会活動を通じて、面白いアプローチなどを見出すことができたら、うれしいと思っております。今後、会員の皆様といっしょに、いろいろ議論(談話)をしていけることを非常に楽しみにしております。よろしくお願いいたします。

 

エーザイ株式会社 小森高文

2021年6月より常任幹事を拝命しました小森と申します。

近年の医薬品開発では従来の低分子化合物に加え,抗体医薬やAntibody-Drug Conjugate(ADC)に代表されるバイオロジクス、DDS、核酸医薬、細胞医薬等の多様なモダリティへの戦略展開が日進月歩で急速に進んでいます。それに伴い、学際領域で幅広い知識と専門性を駆使する製薬企業の薬物動態部門の役割・活躍の場は益々拡がりを見せると同時に、それらを継続的に発展・実現させるためには、パラダイムシフトを見据えた戦略的な技術基盤構築・人財育成は喫緊の課題であります。一方、我々が捉える創薬モダリティが変わったとしても、高度な分析技術・多岐に亘るin vitro/in vivoデータを基に成される動態プロファイリング、IVIVE/PBPKを用いた定量的なヒトPK予測、PKPD解析による臨床推定薬効用量の予測等、薬物動態研究者の礎となる能力開発の重要性・必要性は不変と思われます。

歴史ある薬物動態談話会の伝統を引き継ぐと共に、産官学の先生方のご協力・ご指導賜り、日進月歩の医薬品開発のニーズに対応すべく最先端の知見・情報の交換の場、また、人財育成と人的交流の場として、本会が重要な役割を果たせますように微力ながら尽力させて頂きたく思います。ご意見・ご提案等ありましたら、是非ともお寄せ下さい。皆様のための薬物動態談話会です。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

武田薬品工業株式会社 平林英樹

2022年より常任幹事を拝命しました平林英樹と申します。

私は学生時代を含めますと約30年間、薬物動態研究分野でキャリアを積んできました。特に、企業における創薬研究の推移を、25年以上という長い期間について同分野から定点観測してきましたが、近年になって企業薬物動態研究は大きな転換期を迎えているのではないかと感じます。新規分子モダリティによる医薬品開発が台頭する中で、我々の求められる知識や技術、さらには創薬貢献のあり方は新たな様相を呈し始めています。それ故に、我々は常に新規技術にアンテナを張ることが必要になりましたし、その実用化研究が実際に、企業活動の中で大きな割合を占めるようにもなってきました。しかしながら、たとえ技術は革新されようとも、如何なる手段が用いられようと、それを基にした我々のミッションに大きな変化はありません。薬物の薬理作用機序や副作用発現機構を、薬物の体内における時間的、空間的および定量的評価によって、非臨床から臨床への『橋渡し研究』として創薬に貢献するという、永遠ともいうべき課題に変わりはないのです。つまり、薬物動態研究を温故知新的に発展させるべき時代が来たと実感しています。

この薬物動態談話会が、初学者からベテランの研究者に良き交流の場を提供しながらも、そこから新たな着想やイノベーションへとつながる機会になることを期待してます。まだまだ研究者として半人前の身ではありますが、薬物動態一筋の企業研究で培ってきた知識や経験に加えて、製薬業界で構築してきた人脈を、少しでも本談話会にお役立て頂ければ幸いです。私自身、新たな出会いに期待すると共に、今後の薬物動態研究を一研究者としても楽しみたいと思っております。
どうぞ宜しくお願い致します。

 

アステラス製薬株式会社 大石昌代

2022年6月から常任幹事を務めさせていただくことになりました大石です。このような歴史ある会に携わらせていただけることを光栄に存じます。

現職では創薬段階のModeling and Simulationに従事しており、以前は臨床開発部門にて臨床薬理試験の実施や母集団薬物動態、PKPD解析、承認申請に約20年間携わって参りました。

医薬品開発は激動の時代を迎えていますが、自身の経験からも、いかなる創薬、医薬品開発段階においても、薬物動態の基礎、Principleを正しく理解し、活用していくことの大切さを痛感しております。新しいモダリティの開発においても、しっかりとした薬物動態の基礎に裏打ちされた動態センスの重要性は益々増していると感じます。そのような中で、薬物動態談話会は、必須の基礎の習得から先端の応用についての議論までをカバーできる、実践的な場であると思います。

薬物動態談話会の活動が、会員の皆様のお役に立てるよう、精一杯尽力させていただく所存です。よろしくお願いいたします。